アキサンショウウオ


 
 アキサンショウウオHynobius akiensis

広島県、愛媛県に分布する全長10cm程の小型サンショウウオ。
1月から3月にかけて低山の湧水口周辺の溜りなどに産卵する。
繁殖期の雄の尾はあまり側偏せず黄色い模様も不明瞭。

「移行型」「三次型」「安芸型」などに分けて考えられていたが
2020年現在、全てアキサンショウウオとなっている。
地域によって後肢の第5指に変異が見られる。

移行型は安芸高田市に主に生息し、後肢が4本の個体が約38%。
今治型を含む安芸型、三次型では4指である個体が3%以下という事なので
痕跡的な5指等も含め5指のサンショウウオと言えるだろう。
(Matui et al., 2019)
大川(1999,2009)では後肢の型を4タイプに分けている。

   
 アキサンショウウオの卵

湧水の溜りなどに20卵ほど入った卵嚢を1対産む。
卵は分布域南部の一部を除き、落ち葉下、草木の下など隠蔽して産卵する。

  
 尾を立てて威嚇する防御行動

 
 幼生 小型の本種だが成長は早い

 
 変態幼体 他の止水性と比べ体型が丸い印象を受ける

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