コーカサスサラマンダー


コーカサスサラマンダー (Mertensiella caucasica )

トルコより黒海沿岸地域の山地に生息。
スレンダーな体型で非常に素早く動き、舌をのばして捕食する。動きや体型などハコネサンショウウオを連想させるが選好環境も似ているようで冷涼で多湿な環境を好む。年間最高温度は20℃以下に留めたい。

細身のサラマンダーだが意外と丈夫で飼育下ではコオロギを中心にワーム、クモ、ワラジ、活赤虫と何でも食べる。

繁殖は早春に行われるようで12月頃から雄が雌を担ぐようになり、2月〜5月頃に雌は水中にいることが多くなる。

雄は尾の基部に突起がある。

コーカサスサラマンダー(雌)

雄の尾の根元には突起状のコブがあるが雌には無く、体型も有尾類によく見られる雌の特徴が出てる。頭は雄に比べ小さく、首にくびれがある。

突起状のコブ

雄の尾の基部には突起したコブがあり、意外と硬くはない。求愛行動はファイアーサラマンダーと同じスタイルだが特にこの突起が使われているようには見えない。雌を担いでいるときには触れてもいなかった。一応求愛行動の際に雌の総排泄腔に差し込むそうなのだが4〜5回の抱接確認時には差し込まれてはいなかった。

スリランカには鼻先に柔らかい角をもつ爬虫類がいるがあれも繁殖に必要なわけでなし、似たようなものかも。

筋肉隆々

繁殖期の雄個体には前肢に力瘤ができるようだ。
雌を担ぐために、よりホールドできるように発達するのだろう。

飼育環境

60cm水槽の半分を水場にし水中ポンプで陸上にも水が落ちるようにして湿度を高めにしている。

植木鉢を割ったものをシェルターとしてあり、だいたいはこの中に潜み、入り口に餌を置いてやると舌をのばして捕食している。陸地を水切りザルで底上げし、水深は10cmほど。

脱走の名人なので水槽開口部にサニー版で返しをつくり上から網の蓋をしている。

60cm水槽ぐらいでは小さいようで繁殖には至ってない。もう少し水場の面積、水深がないとだめなようだ。

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