マッドパピー


マッドパピー(Necturus maculosus
左(雄)  右(雌)

大型の水棲種でカナダからアメリカミシシッピー州に分布する。

おとなしいイメージで紹介される事も多いが、意外と活発で夜行性だが昼間でもシェルターより出てうろついている事も多い。餌を入れると日中でも餌を追って(ゆっくり)近づき鼻先まで餌が近づくとズボっと水ごと吸い込む。

夜はさらに活発になり同種での噛み合いも多いので複数飼育するならば大きめの水槽でシェルターも多く入れた方がいい。目安は60cm水槽ならば単独飼育になるだろう。

生息環境は池や川など様々らしいが、おそらく共通して言えるのは冷涼できれいな水域なのだろう。水質の汚染や急な変化にはすごく弱く、すぐに全身にカビがはえて死亡するので注意。


マッドパピー頭部

大きな頭部と外鰓をもつ。頭が大きいだけあって、大きな獲物でも深夜は襲いかかる。

中学生のころアホロートルの水槽が割れて急遽一緒に入れたことがある。20cm近いアダルトの個体だったので平気だろうと思ったのだが次の日にはしっかりと喰われた。

餌は馴れれば冷凍エビに餌付くが最初は金魚がいいと思う徐々に金魚を口元に近づけると食べるようにしていけば冷凍エビでも口元で揺らせば食べるようになる。金魚の単食はバランス的にも病気が感染することからも止めたほうがいい。私はエビを中心に活ドジョウなどを与えている。

雌雄判別

雄は10月前後水温が下がってくると総排泄腔が膨らむ。

繁殖行動は秋から冬にかけて行い、翌年の春に巣穴の中で産卵するようだ。


飼育環境

90cmを使用。2〜3匹は収納できると思う。私は本種の飼育のポイントは水換えと水温管理だと思う。絶対に水の総取替えはしてはいけない。水の取替えは月1で三分の一でいいが水質変化に敏感なので少しづつ新しい水を落としている。小さい水槽ではエアーチューブなどでポトポト水を落としたほうが無難。水温は最高23度ほどが目安。それより高くても大丈夫だが、水温が高いとちょっと水質が悪くなるとすぐ病気になったり突然死する。冷却装置が必要と言っていい種だろう。夏の高温には耐えられない。

この水槽には外部フィルターを使用。シェルターはレンガと流木を入れているが、もっと大きい石を多数入れた方がいいと思う。

2012年 繁殖

2012年 5月上旬
♀が守っている(ただ居るだけ?)
12年現在の飼育法は120cmオーバーフローで
産卵床は流れに対し、横向きの瓦だった。
産卵された卵は29個
11年の冬に、♂は尾を振り、求愛していたので
期待はあったが、残念ながら未受精卵。
水中では卵膜は垂れ下がり、揺れる事で
酸素をより取り組む仕組みのようだ。
卵膜の直径は5mm程
卵黄、卵膜ともにサイズは均一では無い。
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