キバライモリ


モンテンドーニニュート(Lissotriton montandoni )

ポーランド、ウクライナ等に分布。カルパチア山脈などに
分布する為カルパチアニュートとも呼ばれる。

小型の陸棲種でヒラユビ、スベと共にあまり人気の無い種だが丈夫で繁殖もそう難しくなく餌付きもいいので比較的飼いやすい種だと思う。

繁殖は3月頃から5月に行われ、他のヨーロッパ種同様1粒ずつ水草に産んでいく。繁殖期外は完全陸棲で乾燥を好むがトルコスジやスベほどでなくても大丈夫だ。

餌は2令コオロギや活赤虫を好んで食べるがすぐに餌付くので人工餌も使える。

温度は蒸れなければ30度近くでも大丈夫だが25度ほどにとどめた方が無難。

モンテンドーニ雄

繁殖期に入ったばかりの雄の画像。

繁殖期には体の斑紋が目立つようになり、総排泄腔が
肥大し尾高が高くなり尾の下部に白いラインが表れる。
尾の先端に少しフィラメントも見られるようになる。

雌に比べヨーロッパ種の多くにみられるが雄の方が
弱い面があるので雌雄で飼育していて拒食するようなら
早めに単独で飼ったほうがいい。


繁殖期の雄の総排泄腔

尾の下部にまだ白いラインが表れていないが、すでに
総排泄腔は黒く肥大している。05年3月撮影。



体色の違い

本種は多少の明暗の体色変化もするが、同一産地でも
わりと基本体色に違いがあるようだ。

上の個体はマダラに斑紋が入るが中央の個体はスポット
模様。下の個体は黒っぽいが体色が明るいときは上の
個体と同じような体色となる。

左画像は全て雌。
飼育環境

45cm水槽で飼育しており3分の1程を水場にしている。
陸にはミズゴケ等は入れていない。水位を砂利の表面より少し下げる程度に調節して砂利表面が乾くようにしている。

導入直後はシェルターを設置したほうがいい。

3月頃から入水し5cm程度の水深でも結構産卵している。様子をみて水草に卵があれば水深を深くしてあげれば100卵近く産卵する。孵化し上陸した幼体は小さいので飼育するのが大変。

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