スベイモリ


スベイモリ(Lissotriton vulgaris )

中央ヨーロッパ周辺から西アジアまで広範囲に分布する小型の陸生イモリ。

繁殖期以外は完全陸生となり水には入らなくなる為飼育環境に水場はなくてもよい。

餌は繁殖期の水中生活時には冷凍赤虫、糸ミミズなど入手しやすい餌を食べるが、すぐに上陸してしまい陸棲になると水中生活時に食べていた餌を食べなくなる。基本的に陸棲になるとコオロギ2令や活赤虫などの活餌を好んで食べるようになる。意外と大食漢で餌はマメに与えないと痩せてしまう。イトメやハニーワームを口につけて食べるようならレプトミン等に馴らすことも可能だ。

温度はさほど低温でなくとも大丈夫だが25度ぐらいに留めた方が調子は崩さない。本種は高湿度に弱いので比較的乾燥させて飼育した方がよい。また脱走の名人でプラケースの蓋をしても蓋の空気口から平気で逃げる事もあるので注意。

繁殖期の雄

繁殖期は春で1、2月より入水しだし、徐々にクレストが伸びてくる。なかなか綺麗な繁殖形態だが小さい種で餌がめんどくさい為かあまり人気は無い。

他のヨーロッパ種と同様冬は低温(一桁前半)にさらさないと繁殖形態にはなりづらい。

多くの亜種を持つイモリだが入荷する個体は産地が不明のため同定は難しい。
左画像は上画像と違う種なのだろう。腹部わきの模様が大きく、サイズもかなり大きい。


飼育環境

私は繁殖への移行期が分かりやすいので水場を多めにしているが、この状態で通気が少ない蓋だと湿りすぎ。通常はもっと乾燥させたほうがいいと思う。夏に温度が30度でこのセットだと通気がよくても調子を崩すだろう。

砂利を床材にするならば水場はあっても砂利の表面は乾いている状態を保つようにする。床材は砂利でも庭土でもヤシガラでも何でもいいがようはビショビショの高湿度にしなければ大丈夫。

入水しだしたスベイモリ

上画像のレイアウトで普段は水には一切入らないが2月頃から入水しだすので餌は冷凍赤虫が使える。

入水しだしたら少しずつ水を増やしていき4月にはほぼ満水状態にするようにし、満水にした翌週あたりに半分ぐらい換水すると産卵しやすい。

とりあえず入水したらアナカリス等の水草を入れておけばポロポロ産卵する事も多いですが水深が浅いと産卵数も少ないので多く産卵させるのなら20cmぐらいは水深をとったほうがいいです。


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