スリーラインサラマンダー


スリーラインサラマンダー(Eurycea guttolineata

アメリカ ルイジアナ、テネシー州等に分布

細い体つきにしては丈夫な種で餌食いもよく、餌はコオロギ、ワラジ等の虫系から活赤虫、ハニーワームと動くものにはすぐに餌付く。シェルターに隠れていればピンセットからでも食べるが基本的に臆病なので人工飼料は餌付かない。

温度は低温を好むので25度以上にはしない。温度が高いとか汚れた環境だと長生きしないので注意。

湿度もかなり必要とするためアクアテラかコケリウムで出来れば陸上にも一部ポトポト水が滴るようにするといい。床材がビチョビチョよりも大気中の湿度が高い方を好むようだ。

繁殖期の特徴

左画像は雄だが鼻孔の下に突起があるのが分かるだろうか?繁殖期の雄のみに見られるもので、雌や幼体、非繁殖期の雄には見られない。またやる気のある雄はもう少し突起が大きくなる。


繁殖行動は見たことが無いが、おそらく突起で雌の皮膚をこすり、フェロモンをこすりつけるタイプなのだろう。
雌雄判別

これは確かな判別法では無いが画像の個体を上からみると頸部にくびれが無い。雌個体はくびにくびれがあるので頭が卵型に見える。

繁殖期であれば雌の腹部は前肢の後ろは細く後肢のあたりはふくれて見える。しかし入荷時はなぜか痩せていたり、小さい個体だったりすることが多い為、分かりづらい。

シェルターは不可欠

夜以外はほとんどシェルターに隠れていて姿はみえない。シェルターは多めに入れた方がいいようだ。動きはカナヘビを思わせるほど早く、餌を入れるとシュルっと出て行って捕食する。

昼はあまり見る事は無いが夜はかなりうろつき、水槽のガラス面などあっという間に登る脱走の名人なので蓋は必要。プラケースは蓋がしまっていいが繁殖は狭さゆえに難しくなる。ガラス水槽にかえしをつけてさらに通気の良い網をつけたい。
飼育環境

画像は45cm水槽だが繁殖を狙うなら60cmを使った方がいい。2分の1を水場にする。水深は5cm程でも産卵可能

過去に4回の産卵経験があるが11月頃にまず雄が入水し1月ほど遅れて雌も入水する。産卵は12月、2月に1度づつ3月に2度行われたが12月に産卵されたものは低温の期間が長い為成長がひどく遅かった。面白い事に雌雄ともに春まで水中に留まる。産まれた卵は何かに産み付けるのではなく水底の砂利に1粒づつ70〜100個ほどバラまくように産む。

孵化した幼生は細長く、成長していくと尾を直角に曲げたりS字型に曲げたりと変わった動きをする。初秋には変態する

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