アホロートル |
アホロートル(Ambystoma mexicanum) ペットとしておそらく一番親しまれている有尾類。最近では学名からかメキシコサラマンダーと呼ばれる事も多いようだ。しかしウーパールーパーの呼び名の方がかわいらしい。 アホロートルとは複数の幼形成熟型の総称で、近縁種がいるのだが、こちらは保護されている事もあり見かける事はない。本種も野生の個体は保護されているが人工繁殖が確立されている為多くがペット、実験用として出回る。 1865年にパリの植物園の個体が変態し、はじめて幼形成熟したものであると分かった。 飼育は容易だが水温は低めにする。クーラーまでは必要無いが涼しい場所に置くか、熱帯魚用のファンぐらいはあったほうがいい。水温25〜27ぐらいまで。 |
ウーパーの魅力 私が小学生の頃(1980年頃)にはデパートなどで売られていた。当時はかなりきわどいペットだったろうが、テレビCMで一気に人気者になり値段も3倍ほどになった。(当時たしか1万円ぐらいだったと思う) 最近では個人で増やす人も多くなり、かなり安値で取引されている。女性にも人気の有尾類だが左画像のようなマヌケな顔やしぐさが癒し系なのだろうか?このような人工的に増やすことが容易な種類が出回るのはとても素晴らしい事だ。 |
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ウーパーの魅力 古くから実験動物として繁殖法が確立されたウーパーは近年カラーバリエーションも増えてブラック、マーブル、アルビノリュ−シ、ゴールド等の体色変異がいる。左画像はマーブルとリューシ。 まれに変態し陸生になることもあるが、もともと幼形成熟をする種は陸上の環境がきびしく、餌も乏しい為、水中での生活を選択するようになったと考えられている。 幼形成熟は甲状腺ホルモンの無感応により変態が休止している状態でタイガーサラマンダーの脳下垂体を移植する等で実験的に変態することが可能。またPHを故意に高めたり呼吸ができないぐらいの水深で飼育していくと変態する事もあるようだが全く無意味。 |
雌雄判別 他のAmbystoma同様、後肢の間の総排泄腔が雄は肥大 する。非繁殖期、幼体では確認できない。 繁殖期はだいたい春だが水温コントロールで操作できる。 |
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求愛行動 雄は晩秋ごろに総排泄腔が肥大し、雌の前に立ちはだかり尻尾をあげて総排泄腔を広げる。(フェロモンを出している)尻尾で雌の頭をなでるしぐさも同時に確認できる。 精子を排出し、雌が取り込むところまでは確認したことが無いが、おそらくはアカハライモリなどと同じく発情した雌が雄の後に続いて歩き前方を歩く雄の出した 精子の上を通過するときに受精されるのだろう。 繁殖行動は水温の低下がリリーサーとなり、産卵は水温の上昇がリリーサーとなる。普通に飼育していても自然と繁殖するが、冬の低温時にヒーターで20度ほどにあげてやっても産卵することがある。 |
飼育環境 60cm水槽ならば1ペアぐらいが適当。あまり個体がふれる機会が多いと手足を食われる事が多くなる。食われても再生するが、あまり頻繁だと再生に栄養をとられ成長が遅くなったり、最悪弱って死ぬ。 普段はセパレーターで個体ごとに分け、総排泄腔が肥大してくれば雌雄を一緒にして1月ほどすれば受精しているのでその後はまた分けてしまう。 上部フィルターでろ過しているが結構水を汚すので月1で半分ぐらい換水している。 餌はメダカ、赤虫など動くものに敏感に反応するが、ナマズ用の人工飼料(キャット)などで十分だ。 よく水面に浮いたまま沈まないという人がいますが水を換えて少し温度を下げてやるとだいたい直ります。 |
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