イヨシマサンショウウオ


 
 
 イヨシマサンショウウオHynobius kuishiensis

四国の剣山系山地を除く脊梁山脈に広く分布
2019年にコガタブチサンショウウオが細分類され新種となる。

元々四国には特有の茶色いコガタブチ個体群がいると認識されており
本州や九州の個体群とは体色もだが、サイズや水依存度などからも別種であろうと予測していた。
ただ、体色が茶色でなく銀灰色の個体も見つかっていて
個人的には低い場所に本州のコガタブチ(マホロバ)がいるんじゃないかと考えていたので
発表された論文を見てちょっと驚いた。

まさか茶色の体色個体群が本種とツルギサンショウウオの2種に分かれるとは思っていなかった。
それ程に本種とツルギサンショウウオは良く似ている。
判別方法は本種の方が第5指が発達していたり、体色に若干違いがあるようだが
(銀灰色は本種に含まれた)形態的には酷似していると感じる。
歯列と歯数が2種間で違うので正確な判別はこれらで確認するか遺伝子を見るしかない。

Tominaga, A., Matsui, M., Tanabe, S., Nishikawa, K. 2019. A revision of Hynobius stejnegeri, a lotic breeding salamander from western Japan, with a description of three new species (Amphibia, Caudata, Hynobiidae). Zootaxa, 4651(3), 401-431.

 戻る国産種