ツルギサンショウウオ |
ツルギサンショウウオ Hynobius tsurugiensis 四国の剣山系山塊に分布 コガタブチサンショウウオに含まれていたが2019年分類される。 最大全長が12-13cmに及ぶ中型種。 産卵は4-5月に浅い伏流水中や岩の下に産卵する。 集団で産卵する際にブチュブチュという音がすると現認した地元の方3名から聞いている。 もしかすると音をたてるのかもしれない。 体色や体型は様々。茶色い斑紋は明瞭な個体もいるが尾以外殆ど出現しない個体もいる。 繁殖期には水中にいる個体も多く見かけるが、同時期に水から離れた場所の 斜面のガレ場や朽木の下でも多く見つかる。 通常は陸棲で真夏には枯沢や源頭部の石の下などに潜み 石積みの下、地下60cmで発見した事がある。 1980年代には登山道や源流周辺の石の下で多くの個体が普通に見られていたが 現在は人目に付くような場所では殆ど見られなくなっている。 |
幼少の頃私が夢中になった本で「山の子とサンショウウオ」という剣山のサンショウウオと山地の小学生達の話だが、その中でブチに噛まれてビックリする少年のくだりがある。十数年たち私自身が本当に噛まれ、驚きと共にすごい感動した。普通サンショウウオはヤモリのように噛み付く事はないが、この時の個体はぶらさがるほどに噛んだ。本当だったんだ・・感動!
剣山も昔はサンショウウオの宝庫だったが、今はかなり見なくなった。沢の渇水や鹿による下草の消滅、保水力を失った事による地滑りなどが考えられる。 |
朽木の下に潜んでいた個体 |
生息地の様子 |
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